1. はじめに
こんにちは、皆さん。今日の話題は「子どもの自己肯定感を高める方法」です。
中学校に勤めているときに「自己肯定感を高めましょう」と何度も耳にすることがありました。
また、保護者の方も自分の子どもの自己肯定感を気ににされている方が非常に多かったです
某アンケート「保護者が子どもに身につけさせたいこと」では、「自己肯定感」は第2位でした。
ちなみに第1位は「思いやり」です
私も教師として生徒を育てることに対して一番重きを置いていたことが自己肯定感です。
自己肯定感とは何でしょうか。それは自分が価値ある存在であると信じる力のことを指します。
これは子どもが幸せで成功する生活を送るために非常に重要な力です。
自己肯定感が高い子どもは、自分自身を信じ、自分の力を使って困難を乗り越えることができます。
そして、自分の意見を大切にし、自分の選択を信じることができます。
しかし、この自己肯定感はどこから来るのでしょうか。
それは、親や教師、コーチなど、子どもの周りの大人たちから来ます。
大人たちは子どもが自分自身を認め、信じる力を育てることができます。
しかし、教師として多くの保護者が子供と関わる姿を見ていると、自己肯定感の正しい高め方があまり浸透していないんだなと感じることが多かったです。
一般的には「いっぱい成功させてあげる」「いっぱい褒めてあげる」と答える方が多かったですが、その認識が強すぎると逆に落とし穴が潜んでいます。
それでは、どのようにして子どもの自己肯定感を育てることができるのでしょうか。
この記事では、「選択させる」「見守る」「認める」という3つのステップを通じて、子どもの自己肯定感を高める方法について詳しく解説します。
これらのステップを使って、子どもが自分自身を信じる力を育てていきましょう。
2. 自己肯定感が高い子どもの特徴
自己肯定感が高い子どもたちは、特定の行動やパターンを見せます。
それらは子どもが自分自身を信じ、自分の価値を理解する力の表れです。
彼らは自分の力を信じ、新しいことに挑戦する勇気を持ちます。自己肯定感が高い子どもたちは、自分の感情を理解し、それを適切に表現する方法を知っています。そして、他人と良好な関係を築き、他人を尊重し、助けることができます。
決して「自信過剰」「自己中心的」というわけではないです
また、自己肯定感が高い子どもたちは、困難な状況に直面しても落ち込むことなく、解決策を見つける努力をします。彼らは自分の選択を信じ、自分の行動に対する責任を持つことができます。
以下に、自己肯定感が高い子どもの特徴を10項目にまとめてみました:
- 自分の意見を自信を持って表現する。
- 新しいことに挑戦する勇気を持つ。
- 自分の感情を適切に表現する。
- 他人を尊重し、助けることができる。
- 困難な状況に直面しても落ち込まず、解決策を探す。
- 自分の選択を信じ、その結果に対する責任を持つ。
- 自分自身の力を信じる。
- 自分の成功を喜ぶことができる。
- 失敗から学ぶことができ、それを成長の機会と捉える。
- 自分の価値を認識し、自分自身を大切にする。
これらの特徴を持つ子どもたちは、自己肯定感が高いと言えます。しかし、これらの特徴がすべての子どもに見られるわけではありません。子どもたちは個々に違う特性を持ち、成長する速度も違います。
大切なことは、これらの特徴が目指すべき目標であるということです。自己肯定感を育てるというのは、子どもが自分自身を信じる力を育て、自分の感情や行動、選択に責任を持つ力を育てるということです。
そして、そのための具体的な方法として「選択させる」「見守る」「認める」という3つのステップを次のセクションで詳しく説明します。それらのステップを通じて、子どもが自己肯定感を高め、自分を信じる力を育てる手助けをしていきましょう。
3. 自己肯定感を高める3つのステップ
それでは、具体的にどのようにして自己肯定感を育てることができるのでしょうか。ここでは、「選択させる」「見守る」「認める」の3つのステップについて説明します。
3-1. 選択させる
子どもが自分で選択することは、自己肯定感を育てる上で非常に重要なステップです。
自分の選択が尊重されると、子どもは自己効力感を感じ、自分の決定に対する信頼感が増します。
これは子どもが独立した思考と行動を発展させる手助けになります。
例えば、家族でレストランに行くとき、子どもに自分で注文させることも良い方法です。
あなたは子どもに向かって、「君が何を食べたいか選んでみてね」と言うことができます。
その後、子どもが選んだものを認め、「君が選んだもの、おいしそうだね、いい選択だよ」と声をかけます。
こうすることで、子どもの選択を尊重し、その選択に自信を持つことができます。
NGな例
・子どもが決定できず悩んでいる時→親が提案する
・子どもの選択肢が失敗しそう、ミスにつながりそう→親が指摘して、親の提案を採用させようとする
3-2. 見守る
子どもが新しい技術やスキルを学ぶとき、それは困難かもしれません。
しかし、その困難さこそが、自己肯定感と向上心を育てる絶好のチャンスです。
大切なことは、子どもが自分で問題を解決する機会を持つことです。
たとえば、子どもが新しいパズルに取り組んでいるとします。
それが難しくてすぐには解けないかもしれません。
その時、あなたは「君なら解けるよ、もう少し考えてみてね」と励まします。
そして、子どもが解決策を見つけたときには、「素晴らしい!自分で問題を解決したね。」と褒めます。
NGな例
・子どもが失敗しそうな時→失敗しないように成功するように導く
・子どもがなかなか成功できない→代わりにやってあげる
3-3. 認める
子どもが何かに取り組み、努力したとき、その努力を認めることは非常に重要です。
それは完璧でなくても、その試み自体が価値あることであるというメッセージを子どもに伝えます。
例えば、子どもが初めてピアノの曲を弾き終えたとしましょう。
それが完璧でなかったとしても、「君が初めて弾いた曲だよね。素晴らしいよ。
練習して、挑戦して、君はすごく成長しているね。続けていこう」と言うことができます。
あなたの言葉は子どもの努力を認め、その結果に価値を与えることになります。
そしてそれが、自己肯定感を高める原動力になります。
NGな例
・「よくできたね」と結果だけ褒める
→子どもがやっている過程を観察して「諦めずに取り組んだこと」「工夫したこと」など価値ある行動に気づきそれを言語化して伝えてあげましょう
これらのアプローチは、子どもの自尊心と自己効力感を育むのに役立ちます。
子どもが自分の力を認識し、自分の行動と選択に責任を持つ力を育てることができます。
そして、これが自己肯定感を高め、困難な状況に直面したときでも自分自身を信じる力を養うことにつながります。
4. 子どもが失敗してもいいの?
失敗は成長の一部です。
大切なのは、失敗を成長の機会と捉え、その経験から学ぶことを助けることです。
例えば、子どもが数学のテストで思うような結果を得られなかったとしましょう。
その時、あなたは「今回の結果が君の全てを決めるわけではないよ。君は努力家だ。このテストで得られたフィードバックを次に生かそう」と言うことができます。
失敗に直面したとき、子どもに「失敗は大丈夫だよ。それは新しいことを学び、成長するためのステップだから」と教えることが重要です。
そして、子どもが失敗から何を学べるかを探し、その経験を次に活かす方法を見つける手助けをしましょう。
これにより、子どもは自己肯定感を保つことができ、自分自身を信じ続けることができます。
失敗をどう捉えるかは親のフォロー力にかかっています。「残念だったね」とか「だからいったでしょ」などの失敗したことをマイナスに表現すると子どもは劣等感を感じます。
失敗した中でも価値のある行動を発見し、伝えてあげたりしましょう。
子どもが嫌になって投げ出した場合も、無理にやらせたり、投げ出したことを責めるのではなく、諦める前にやっていた行動を価値付けしてあげましょう。
例:「〇〇はむずかしかったね。でも、そんな難しいことに対してよく試行錯誤したね」
5. まとめ
自己肯定感は子どもの成長と発達にとって不可欠な要素です。それは自分自身を信じ、自分の行動と選択に責任を持つ力を育てるのを助けます。そのための3つのステップ「選択させる」「見守る」「認める」は、親や教師が子どもの自己肯定感を育てる手助けとなります。
しかし、子どもが失敗したり、落ち込んだりすることもあります。その時には、失敗を学びの機会として捉え、その経験から何を学べるかを一緒に見つけることが大切です。
覚えておいてほしいのは、これらのステップやアドバイスは一度きりのものではないということです。自己肯定感を育てるのは、時間と一貫性を必要とするプロセスです。だからこそ、子どもを励まし、サポートし、その成長を称えることを忘れないでください。あなたの言葉と行動は、子どもが自分自身を信じ、自己肯定感を持つための大切な基盤となります。
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